上映時間:84分
製作国:日本
初公開年月:1968年
ジャンル:パニック
ヽ(゚∀゚)止めておけ!
映画ジャケット、そして公開年月日、タイトルをを一目見て私にこう助言、いや忠告、いや警告する方が日本全国にどれだけいるでしょうか・・・。
あまりにも危険すぎる匂いが、プンプンと臭ってくるようなこのきな臭いB級感・・・。
しかし、ここで心配のタネをひとつ摘み取ってあげよう、昆虫大戦争はモノクロ映画ではなく、一応、カラーである。
堕落した人類に怒りの鉄槌を振り下ろす狂気
『昆虫大戦争』、なんというタイトルなんだ・・・。バチコー( ‘д‘⊂彡ン!と頬をグーで殴られたような衝撃を喰らった(※内容を観る前にね)。こんな映画が存在していたなんて知らなかった自分を恥じた・・・。
しかも、日本原産である。
恐らく、全国の昆虫たちが自然環境を破壊しまくる人間に対して反乱を起こし、支配階級をぶっ壊すべく逆襲を図る、そんな妄想を頭の中で繰り広げた・・・。
さらには、人口増殖を願う側と、人口減少・抑制を企む側の人類たちもその戦いに加わり、混沌とした大戦争が地球規模に拡大し、次第に青々とした地球が黒々と染まっていく・・・。
そして、荒れ果てた地球に最後に立っていたのは・・・ゴキブリだった・・・。
※注:私の頭の中で繰り広げた妄想です。
しかし、昆虫大戦争はそんな平和ボケて日和った私の想像をはるかに超えた、超大作のヒューマンドキュメント・SF・平和・エロチシズム・パニック映画だったのだ!!!
作品の概要については他のホームページを参考にして欲しい。当ブログでは、昆虫大戦争の鑑賞前(ビフォー)と鑑賞後(アフター)で、人間としてどのように変わったのか、それを知ってほしい。
DVDデッキに丸い円盤を設置する時点での、あの憂鬱感が、『終』という締めで全身がプルプルと震えるほどの衝撃をこの映画は秘めている・・・。
※あ、ちなみにネタバレする内容であるから、これから鑑賞予定の方は別のページをお楽しみ下さい
印象に残ったシーンの数々で妄想映画を楽しんで
監督は、なんと二本松嘉端、知らない人は「あ、そう」でスルーして欲しい。別に知らなくても内容を理解できないわけじゃない。だって、私がそうだったんだから。とりあえず、冒頭のキャスト・スタッフ紹介で背景に映る昆虫たち、なんと、全然出てこない・・・。お、恐ろしい・・・。
これだけ期待をさせといて奈落の底へ突き落とすガッカリ感は久しぶりで逆に気持ちよかった。過度な期待を持ってはいけないという戒めを教えられた気がする。今の日本にはびこる怠惰な根性を叩き直す怒りの鉄拳にKO寸前である。
とりあえず、私が印象に残ったシーンを振り返るという形式で当記事を構成したいと考えている。見終わった今でも、握りしめた拳の爪痕が手の平に残っている・・・。なんちゅう映画を観てしまったんだ・・・。
もうこのシーンだけで観たくなったのではないでしょうか。あの頃映画 「昆虫大戦争」 [DVD]というタイトルからは日本男児といちゃつく金髪美女がどうして登場するのか、謎すぎる・・・。しかし、これだけは証明された。日本のイケメンは世界でも通用する。
この黒人がとんでもない曲者(クセモノ)で映画の中の重要な位置を占めている。あ、出演するキャストに外国人がいるが、みな綺麗に吹き替えがなされている。こいつの声が鑑賞後も耳に残っている、そんな重要人物である。
航空機に迫り来る不気味な昆虫の大群に怯える外国人の操縦士たち。どうなる!?どうする!?あぎゃ~( ≧Д≦) !!!
飲食店のゲスいマスターに襲われる従業員の可憐な女性。昆虫VS人間という小さな視点ではなく、人間の醜さも映し出した傑作になっている。
屈強な外人ポリスメン!?と典型的なメガネ日本人ポリスのやりとり。そして横たわるあの男が・・・。
パツキン美女と戯れていたと思ったら、マスターに尻を追いかけられる日本美女をもメロメロにするこの日本男子、どういう魅力を秘めているのか・・・。
急展開を告げるこのシーンを覚えておいて欲しい。ヤメロー!いや、ダメー!
大量のハチの大群が蠢くその裏には、とある人物の狂気の想いが込められているのであった・・・。
あぁ、この笑顔が、もう見られなくなるなんて・・・。
なぜか個人的にドスケベで強いものにはゴマをするこの親父が憎めないのだ・・・。
「ジェノサイド!ジェノサイド~!」
つい、画面に「うるせぇぞ!」と怒鳴ってしまった、大人げない。
もう一人の精悍な日本人男性が地球の危機に立ち向かう。
海に沈む夕日を背景に、水着姿のパツキン美女とスーツ姿のイケメン。なんちゅう設定だ。
ついに狂い始める男性・・・。
こいつも男で、日本人の美女を目の前に欲望を抑えきれず・・・
森の中まで執拗に追い回し・・・
不敵な笑みを浮かべる狂気の表情が・・・
ダメー!逃げてー!!!
苦悶の表情を浮かべる男性と、必死に介護を続ける女性たち・・・。何があった!?
眉間にしわを寄せて怒り狂う金髪が銃口を向けて叫んでいる。
上半身を裸に顔をしかめるそのシーンの真相は・・・。
空から昆虫の大群が押し寄せる・・・。どうなる、人類よ
爆発し炎上し墜落していく飛行機・・・
巨大なキノコ雲が空に舞い上がり・・・
海に浮かぶ小舟とキノコ雲が・・・
その船に1人、あの可憐な女性が・・・。
そして・・・
どうでしょうか、観たくなった人、観たくなくなった人、昔に観たけどもう一度観たくなった人、それぞれでしょう。
ただひとつ言えること、それは、この昆虫大戦争は、昆虫がメインではなく人間の狂気に込められた怒りがテーマなのではないか、ということです。
無意味な争いを今現在も繰り返す人類への警告が込められたヒューマンドキュメントだと私は感じました。鑑賞後、しばらく立つことができなかった事実を最後に、ありがとうございました。
米国の爆撃機が日本近海の島に不時着した。搭載していた核爆弾を回収するため米軍の捜索隊が島に上陸、そこで彼らは、人間を襲う昆虫の群れに遭遇する……。突然変異した昆虫の恐怖を描いたSFサスペンス。