雨が降ると姿を見せる不快害虫ナメクジの早朝散歩

日曜日は寝坊しても許される日、と勝手に決めてゆっくり二度寝しているのですが、その日の朝は不思議と早く起きたのです。

たしか時計の針は右下を指していたような・・・あ、起床時間5:30だったかな。カーテンを避けて外を見てみると・・・やっぱり、薄暗い。

いや照明があるから薄暗いだけで真っ暗だ(笑)。ヤモリの鳴き声ケッケッケッケ、クックックックが部屋に響きわたる。

二度寝しようと思ったけれど、上半身を起こしてボ~っとすること4,5分。いや、ボ~っとじゃない瞑想です(笑)。今日の予定を頭のなかで仮想体験する。

うん、あれやってこれやって食べて飲んで出して飲んで食べての繰り返しの一日になりそうだなこりゃ。なんだか笑えてきた。

一通り妄想してたらこれから始まる一日が楽しみで真っ暗闇の中でオッサンが1人、ニヤニヤして気持ち悪いったら・・・(汗)。あ、ヤモリは自分を見て笑ったのかな。

1人ノリツッコミをしていたら・・・ん!?外からパラパラッパラパラッという音が聴こえてくる。葉を叩く音・・・お!?朝雨だな!日曜日の朝雨は平日の雨とは違って風情があっていいね。特に今の季節なんかはね。

散歩にでも出かけようかなと思ったけど雨か。やめとこう。と思ったんだが、面倒くさいからと止めようかと思ったことほどやってみると楽しかったり思いがけない発見があったりする。

よし、と自分に喝!を入れて着替えて外に出る。パラパラと小雨が降っていたが傘をささずに近所の周辺をブラブラお散歩。自分以外に歩いている人はいない。

40分ほど歩いていたら空が明るくなってきた。ということで明るくなったら帰宅の合図なので来た道を戻る。雨は止んでるが地面は濡れていて汗も肌にまとわりつくような空気。

家に到着。すると、ん(;´Д`)!?

うんしょうんしょ(汗)

(;´Д`)な、なにかが・・気配が・・。

うんしょうんしょ(汗)

(;´Д`)視線を足元に移してみると・・・

Σ(´∀`;)あ、ナメクジ・・・。

ナメクジが地面を這って移動する様子

ナメクジが地面を這って移動する様子

私の足元に、目の前を1匹のナメクジが横断している。辿ってきた場所は花壇。そこから土の地面という方向へ進んでいる。食後の帰宅途中という感じなんだろうか。

ノッソリノッソリ、ゆっくりゆっくりと速度は遅いが着実に一歩一歩、目的地に向かって一心不乱に突き進む。その姿をじっと眺める私がいたのです。

『(;´Д`)どどど、どうしよう、蚊取り線香の灰を取りに行くべきか、それとも無視して見逃すべきか・・・っつうか私は休日の朝っぱらから何を悩んでいるんだろうか・・・。せっかくの日曜日なのに、1週間に1度しかない日曜日なのに、なぜナメクジと遭遇した途端に私は頭を抱えてしゃがみ込まなければいけないんだろうか、ねえナメクジさん、教えてよ・・・。』

不快害虫ナメクジを観察すると何が起きるのか!?

ナメクジが地面を這って移動する様子

ナメクジが地面を這って移動する様子

ここで、昨日までの私ならばダッシュで台所から塩やコショウ、一味唐辛子またはワサビを手に取りナメクジ駆除に乗り出すところなのですが、今朝の私は違いました。

( ´灬`)「がんばれー、ナメクジがんばれー!」

まさか!?私がナメクジを応援するなんて!?ゆめかまことか自分でも不思議と自らの行動がフワフワしたように感じられる。

ナメクジが地面を這って移動する様子

ナメクジが地面を這って移動する様子

突然、頭上に出現して励ましの言葉を口ずさむ巨人に驚いていたナメクジは豆鉄砲を喰らった鳩のような表情を見せたのです!

(;´༎ຶД༎ຶ`)『え!?う、うそ!人間が僕を応援しているよ!ノロマでドン臭い亀、以上の下等生物と見なされてる僕にがんばれって・・・(汗)。ううう、生きててよかった、ホント・・・よかった。』

人間の声援を背負ったナメクジは必死に前に突き進んで行くのです。これはもう散歩ではありません。進撃の行進です!生きろ!生き延びるんだナメクジよ!

ナメクジが地面を這って移動する様子

ナメクジが地面を這って移動する様子

(;´༎ຶД༎ຶ`)『ふぅふぅ、また僕の前に新たな壁が立ち塞がるよ。でも、僕は・・・諦めないよ!地獄のように引きずり込む、どんな深い谷も乗り越えてみせるよ!見ててよ巨人さん!』

ナメクジの行く手を阻む段差は、風化と劣化が招いたタイルの剥がれ。本来は家族から私が修理をお願いされていたにもかかわらず、横着して足で踏んづけただけだったので案の定、崩れています(汗)。

そのことをナメクジに打ち明けようかと迷いました。しかし、ニョロリ!と2本の目で段差をチェックするこの眼差しを見ていたら怖くて言い出せませんでした・・・(汗)。私は・・・ナメクジ以下の下等生物です。

ナメクジが地面を這って移動する様子

ナメクジが地面を這って移動する様子

壁の前で歩を止めるナメクジ。この状態が20秒以上も続いています。命をかけて乗り越えるのか、それとも別ルートを探すため引き戻るのか、それとも・・・私の修理を待っているのか、一体どれが正しい答えなのか・・・。

(;´༎ຶД༎ຶ`)『目の前に着てみると、意外と高いのねん。僕は本当にこの壁を乗り越えて向こう側のパラダイスにたどり着けるだろうか・・・。』

ナメクジが地面を這って移動する様子

ナメクジが地面を這って移動する様子

(;´༎ຶД༎ຶ`)『いや!怖がるな!怖がるな僕よ!やればできる!為せば成る!そうでしょ!?巨人さん!』

ナメクジが地面を這って移動する様子

ナメクジが地面を這って移動する様子

(;´༎ຶД༎ຶ`)『この道を行けばどうなるものか 危ぶむなかれ 危ぶめば道はなし 踏み出せばその一足 が道となり その一足が道となる 迷わず行けよ 行けばわかるさ、ありがとうー!』

生きることにガムシャラになる虫たちに私は励まされていたのだろうか。彼らだって生きる権利はあるのだ。ナメクジだって、ゴキブリだって、ヤモリだって、蚊だって何かしらの意味があって地球上に誕生したのではないか、もちろん、私たち人間だってそうだ。

今日という日を大切に生きよう、人生は長いようで短い、短いようで長い、しかし、一歩一歩を大事に踏みしめて歩めばきっと、素晴らしい一日が待っているだろう!

地面を這う足元のナメクジからそんなことを教わったような気がした。

そしてシャワーを浴びようと立ち上がった瞬間でした。私は、手に持っていたデジカメを滑らせて、落としてしまいました。目の前のナメクジの上に、

ドスンッ!

と・・・。身を捩らせて苦しむナメクジに私は、

(;´Д`)アワワワっごめんよごめんよ、ナメクジさんを見てたら私の手も汗でヌルヌルってなってて、そしたら立ち上がった瞬間に立ちくらみが襲ってきて、それで意識が平衡感覚を保つ方に優先的に振られた瞬間の防ぎようのない事故であぁぁぁまるで濡れタオル、いや濡れ雑巾のようにグルグルグルゥ!ってねじれてるよナメクジさん!

・・・

。゚(゚´Д`゚)゚。いやぁ~!